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オプジーボ、50%値下げへ 政府、年度内にも がんの高額新薬
行政・政治 2016年11月10日 (木)配信共同通信社
優れた効果はあるものの、極めて価格の高い新型がん治療薬「オプジーボ」について、
政府は9日、本年度中にも薬価を50%引き下げる方向で最終調整に入った。
対象患者が急拡大し、医療保険財政を圧迫するとの指摘が出ていた。
政府は社会保障費の圧縮に向け、医療・介護で高齢者の負担増なども検討しているが、
高額薬の値下げは一般国民の理解が得やすいと判断したとみられる。
厚生労働省は16日にも開く中央社会保険医療協議会(中医協)の会合で提案する見通し。
厚労省はこれまで、値下げは2017年4月に最大でも25%にとどめ
18年4月に追加で引き下げる2段階の実施方針を示していたが、
首相官邸などとの協議の結果、時期を前倒しし、値下げ幅も拡大する方向になった。
既存の薬価改定ルールのうち、年間販売額が予想以上に増えた場合に
最大50%値下げする特例を援用する考えだ。
オプジーボは当初、一部の皮膚がんを対象に保険適用され、
100ミリグラム約73万円の薬価が認められた。
その後、肺がんへの効能追加で対象患者が拡大したが、
薬価は見直されていなかった。
欧米での価格が日本の半分以下であることから、
経済財政諮問会議の民間議員らから50%以上の引き下げを求める声が出ていた。
※オプジーボ
「免疫チェックポイント阻害剤」という新しいタイプのがん治療薬で、点滴で投与する。
一般名はニボルマブ。
ヒトの体にはがん細胞などを排除する「免疫」の機能がある一方、
がん細胞への攻撃にブレーキをかける分子もある。
こうした分子の活動を「阻害」することで免疫の力を回復させ、
がん治療に活用する仕組み
国内では小野薬品工業(大阪市)が、2014年9月に発売。
現在の薬価では、患者1人への投与で年間3500万円かかるとされる。
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